「BACKSTAGE」でもの作りを始める当初から、
その大変さは生半可ではないと覚悟をしておりましたが、
実際にスタートしてみると想像を超える苦難の連続でした。
勿論、自らが作る喜びはありましたが、
それ以上に分からないことや出来ないことが多く、
周りの職人さん達の教えを請いながら手探りで学んでいったのです。
また、ある職人さんは言いました。「職人は芸術家じゃないんや。
自分の好きなものをゆっくり時間掛けて作ってたら生きていかれん。
眼鏡は作品ではなく、商品だからのぅ。」と。

現在、「BACKSTAGE」には、もの作りを志す若い担い手が
全国から福井に集まっています。
名古屋や大阪、遠くは鹿児島から来た彼らは、
相当の覚悟と信念を持っています。
その情熱や志を強く感じると同時に、「BACKSTAGE」が現在の
我々の使命であると確信したのです。

私たちの試みが、産地復興に繋がることを信じ、
一歩一歩、歩んでまいります。

BACKSTAGEでは眼鏡職人が、プラスチック(アセテート、セルロイド)フレームの切削からバフ研磨(仕上げ)までの一貫生産を行っています。分業が一般的な業界にあって、一貫生産体制にしているところが金子眼鏡のこだわりです。生産効率はけっして高くありませんが、製造過程で生まれるアイデアや修正点を積極的に取り入れることにより、品質の向上につなげています。また、これまで不可能とされてきた3次元CADに代表される立体的なモデリングも可能になるなど、充実した設備を誇っています。こういった最新鋭の機械も設備していますが、すべての工程を機械が勝手に作るわけではありません。素材の切断やレンズの入る内側や外側の切削、鼻パッドの取付け、テンプル切削、丁番入れなど、熟練した職人の手作業で一点一点作っています。一貫生産だからこそ、効率を重視した分業メーカーに比べ数を追うことなく、品質を重視した姿勢を貫くことが出来るのです。